建設キャリアップシステム

建設キャリアップシステムとは?

建設キャリアアップシステム(CCUS)とは、国土交通省が推進する、建設業に関わる技能者の資格・社会保険加入状況・現場の就業履歴などを登録・蓄積し、技能者の適正な評価建設事業者の業務負担軽減に役立てるため仕組みになります。ひいては、今後の建設産業の入職や人材の確保・定着を促進することを目的としています。

技能者のキャリアを見える化

技能者一人ひとりの本人情報・保有資格・社会保険加入状況等をシステムに登録、個人カードに就業履歴の情報を蓄積していくことで、技能者のスキルやキャリアをわかりやすく見える化し、技能者が受けるべき適正な処遇を受けられることを目的としています。技能者の処遇改善は単独では成立せず、元請企業の発注者への価格交渉と利益が前提であり、従業員全体の処遇に反映され、下請けの適正利益により技能者の処遇が改善されます。その起点となる国が全面的にバックアップする建設産業全体での取り組みとなっております。

事業者の現場管理を効率化

現場で技能者の資格保有状況や社会保険加入状況を簡単に確認できるなど、現場管理の効率化が見込まれます。また、建設業退職金共済事業本部(通称・建退共, けんたいきょう)が管理する退職金の管理なども統合されていく見込みで、事業者の事務作業の効率化も期待されています。

受注機会の拡大

技術者のキャリアが見える化されることで、技術力のある技能者がいることを発注者や元請けにアピールでき、受注機会の拡大に繋げることができます。また、公共工事の入札参加における経営審査事項の加点対象になり、入札に有利に働きます。

メリット

ここでは【事業者側】と【技能者側】のそれぞれのメリットについて、大きな部分でもメリットをご説明します。

技能者側

処遇改善や転職に有利

このシステムによって技能者の能力が経験や技能によって適正に評価されるようになります。評価基準によってICカード(キャリアアップカード)は4つのレベルに色分けされ、技能者はこのレベルによって自分のキャリアと技能を雇用主にアピールすることができます。また、各現場での就業履歴や取得資格等が個人の技能者情報に蓄積されるので、技能者個人はその情報を閲覧することができ、自身のキャリアを簡単に証明することができます。以前に取得した資格や経験した現場を客観的に証明することができるので、キャリアアップや転職活動時に活かすことができます。

建退共掛け金を確実に積み立てることができる

これまでは、建設業退職金共済制度(建退共)の証紙の発行と貼付作業が煩雑で、行われにくい実態がありました。これがカードリーダーの読み取りにより、元請け事業者が一括して掛け金を支払うことになり、建退共掛け金を確実に積み立てることができ、適切な退職金を受け取ることができるようになります。

事業者側

技術力のある人材を確保

人材を採用する際に、その技能者の経歴や技術を参照することで、企業が求めている技能者を確保しやすくなります。また、技能者の知識、経験、能力に対する客観的な評価を見ることで適正な処遇で迎えることができ人材流出の防止になります。このようにして優秀な人材を確保し定着に繋がる仕込みを構築することができます。

受注機会の拡大

技術者のキャリアが見える化されることで、技術力のある技能者がいることを発注者や元請けにアピールでき、受注機会の拡大に繋げることができます。また、公共工事の入札参加における経営審査事項の加点対象になり、入札に有利に働きます。

手続きの流れ

建設キャリアアップカード4種類の基準

建設キャリアアップシステムでは技能者がシステムに登録されると、建設キャリアアップカードが発行されます。カードの種類は4巣類です。職種ごとに技能者の能力評価制度によって評価されレベル1からレベル4にレベル分けされ、色分けされたカードが発行されます。

レベル1(初級技能者)

初級の技能者です。カードの色は白色。
能力評価基準の一例として電気工事技能者の場合だと、電気工事の基礎知識と工具等の安全な使用方法を身に付け指示を受けながら作業の補佐ができるレベルとされています。基本的には見習工として作業中の技能者となります。

レベル2(中堅技能者)

中堅の一人前の技能者です。カードの色は青色。電気工事技能者の場合は、作業手順に沿って正確な作業ができるレベルとされています。見習い工を修了し現場での経験を積んだ技能者です。

レベル3(職長技能者)

職長として現場に従事できるレベルの技能者です。カードの色はシルバー。電気工事技能者の場合は、他の技能者に対して作業を指示できるなど作業、品質、工程、安全管理ができるレベルとされています。
具体的には職長、班長として技能者を統率して一連の作業ができる技能者となります。

レベル4(登録機関技能者など)

登録基幹技能者など高度なマネジメント能力を有する技能者です。カードの色はゴールド。電気工事技能者の場合は、全体工程の把握、管理を行い、元請け事業者や多職種との調整ができるレベルとされています。
具体的には現場管理や工法、技術者および元請け管理者と協議して指示、調整等を行うことができる技能者です。

よくあるご質問

技能者申請において、年金保険の証明書類は何を提出すればよいでしょうか

厚生年金に加入している場合は、標準報酬決定通知書(写し)を提出してください。また、事業主が所属している技能者の厚生年金加入を証明する「加入証明書」も有効な書類です。国民年金に加入している場合は、年金手帳(写し)を提出してください。年金手帳がなく、基礎年金番号通知書をお持ちの場合は、基礎年金番号通知書でも有効です。

申請してカード発行までどのくらいかかりますか

申請内容に不備がなく、登録料を遅滞なくお支払いいただければ、通常約3週間で技能者IDが発行され、その後1週間程度でお手元にカードが届きます。

技能者申請において、雇用保険の証明書類は何を提出すればいいですか?

雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(写し)または雇用保険被保険者証(写し)を提出してください。また、以下書類が紛失等で手元に無い場合、雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(事業主通知用)でも問題ありません。

まずはお気軽にご相談ください

    必須 相談内容

    必須 お名前

    必須 フリガナ

    必須 メールアドレス

    任意 電話番号

    必須 ご相談内容

    任意 ご返信方法

    プライバシーポリシーを必ずお読みください。
    上記内容に同意頂いた場合は、確認画面へお進み下さい。